PER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)、ROE(自己資本利益率)、などは株価が割安かどうかを調べたり、自己資本に対して利益をどれだけ生み出したかを判断する指標です。
四季報をスクリーニングする際には絶対に欠かせないので、投資を始める初期段階で一通り学習する事をお勧めします。
PERの場合、一般的には数値が低いほど割安だと言えますが、実際には業種に拠って平均PERの数値がかなり違う。
例えば、ガス会社の平均PERが15倍程度だとすると、それと比べて東京ガスや大阪ガスは割安なのかどうかを確認する必要があるのです。
或いは、ハイテク企業のPERは全体的にとても高いので、他業種と単純に比較するのが困難。
要するに、将来的な成長性を含んだPERが公表されてるので、割安なのかどうかを判断するのが一筋縄ではいかない。
ハイテク銘柄の株価が一年間で10倍ぐらいまで暴騰する要因は、こういった成長率の不透明感が後押ししてるとも言えますが、逆に言うと10分の1まで暴落するリスクも有り得ます。
ですから、特に新興企業はその会社の中身をよく知ってないと実業が好調なのかどうかもよく分からない・・・という事。
一方、PBRというのは一株あたりの純資産に対して株価がどれだけ買われてるか確認する指標で、これも割安かどうかを判断する材料ですね。
言い換えると「時価総額÷純資産」と同じ数値になる。
PBRは理論上、1倍を上回るので1倍に近いほど割安と言えます。
ただし、PBRが1倍を下回ってるようだと財務が悪化してる危険性があるので要注意。
ROEというのはPERやPBRと違って、企業の自己資本(会社が自由に使えるお金)が利益をどれだけ生み出したかという、収益性を計る指標です。
つまり、自己資本をしっかり使って高い利益モデルのビジネスを行ってる会社なのかが分かります。
通常、ROEは8%を超えるようだと投資するに値すると見られますが、会社側がお金を稼ぐばっかりで新ジャンルへ参入する為の自己投資を疎かにすると、ROEが落ちていく。
なので割安だけど低成長な企業といったレッテルが貼られてしまう。
あとバフェット指数という指標も存在しますが、当然ながらバフェットという言葉はウォーレン・バフェットを指す意味であり、彼が考案した割安度を判定するものです。
計算方法は「株式市場の時価総額÷その国のGDP=1」を上回っていれば割高という事。
例えば日本の場合だと、GDPが500兆円を少し超える程度なので、日経平均24000円(時価総額500兆円)という水準が「=1」に達します。
2020年のコロナショック直前が丁度この水準でした。
なので、大凡的に「役に立つ指標」だと肯定出来るでしょう。